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Japan-Korea Joint Workshop in Jeju 2024
実施報告

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Symposium members

Japan-Korea Joint Workshop in Jeju 2024

東京藝術大学と韓国芸術綜合学校をはじめ、両国の他の芸術大学の学生も交え、済州島の神話を題材としたアニメーションを共同で企画・制作するワークショップを開催した。共同作業によって、異文化への理解と国際共同制作の視座の獲得を目指しつつ、両国間の若手クリエイター同士が信頼関係を構築することで豊かなアジアの文化発展に寄与することを目標とした。

主目的

大学の学部生対象の国際アニメーション共同制作ワークショップメソッドの開発を目指し、日韓の学生が共同でアニメーションの企画・制作をすることで、国際的な視野を持った学生の育成、日韓の国際相互理解、韓国と日本の制作メソッドの共有を図った。

目標

現地で3グループ(1グループ4人)を作り、ワークショップ①として、あらかじめ選ばれた3つの済州島の神話の中からグループで選んだ1つの神話に基づいたアニメーションのプロジェクトの企画を行なった。ワークショップ②として、アニメーションの企画をもとに4カットのアニメーションを制作し、プレゼンテーションまで行った。

Team A 『Miraculous Rain』

Team A Concept

チームメンバー

上田平 歩樹(東京藝術大学)、内海 めい(武蔵野美術大学)、Lee Jeonghyun(韓国芸術綜合学校)、Kim Dong Hwan(済州漢拏大学)

テーマとなる神話

ソルムンデ・ハルマン

完成作品の想定形式

広報映像

技法

2Dデジタルドローイング

コンセプト

ソルムンデ・ハルマンが済州島に及ぼす影響により色々な土地の誕生の瞬間を見せてくれる。また、このような環境の誕生秘話をソルムンデ・ハルマンの色々な面白い要素を通じて楽しく解く。

ストーリー

正房滝だと思っていた滝は、実はソルムンデ・ハルマンのスカートだった。ソルムンデおばあさんがスカートをまくり上げて済州島の上を歩く。そして彼女が小便をしながら通り過ぎたあとには、花と農作物が育つ。

Team B 『ふたたび/다시』

Team B Concept

チームメンバー

曽田 双葉(武蔵野美術大学)、兵頭 歩武(多摩美術大学)、Heo Yoonseo(韓国芸術綜合学校)、Kim Nahyun(韓国芸術綜合学校)

テーマとなる神話

イゴン神 I-gong叙事詩(西天花畠)

完成作品の想定形式

プロモーションビデオ

技法

2Dデジタルドローイング

コンセプト

ハルラックンイの持つ花の力を視覚とサウンドによって表現する。

ストーリー

ある花は人々を笑わせ、ある花は人々を争わせた。またある花は人々の命を奪った。甦りの力を持つ花はハルラックンイの母を生き返らせ、二人を再会させた。

Team C 『ようこそ/어서오세요』

Team C Concept

チームメンバー

岡田 一那(多摩美術大学)、shi(東京藝術大学)、Kim Gayoung(韓国芸術綜合学校)、Shin Hyeon Seob(済州漢拏大学)

テーマとなる神話

イゴン神 I-gong叙事詩(西天花畠)

完成作品の想定形式

短編映像

技法

2Dデジタルドローイング

コンセプト

西天花畠の一日

ストーリー

ハルが花監官になって、どのように生きているかを想像した。花園で働くハルは、花に水をあげたり、悪いやつを捕まえて罰したりする。ハルラックンイはそのような日常を過ごしているのではないかと考えた。

実施体制

主催

文化庁、韓国芸術綜合学校

運営

東京藝術大学、韓国芸術綜合学校

事務局

公益財団法人ユニジャパン、韓国芸術綜合学校

参加大学

東京藝術大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学
韓国芸術綜合学校、済州漢拏大学

参加学生

  • 上田平 歩樹(東京藝術大学先端芸術表現科)
  • shi(東京藝術大学先端芸術表現科)
  • 岡田 一那(多摩美術大学グラフィックデザイン学科)
  • 兵頭 歩武(多摩美術大学グラフィックデザイン学科)
  • 曽田 双葉(武蔵野美術大学映像学科)
  • 内海 めい(武蔵野美術大学映像学科)
  • Kim Gayoung(韓国芸術綜合学校アニメーション学科)
  • Kim Nahyun(韓国芸術綜合学校アニメーション学科)
  • Lee Jeonghyun(韓国芸術綜合学校アニメーション学科)
  • Heo Yoonseo(韓国芸術綜合学校アニメーション学科)
  • Kim Dong Hwan(済州漢拏大学インダストリアルデザイン学科)
  • Shin Hyeon Seob(済州漢拏大学インダストリアルデザイン学科)

講師

日本側

  • 押山 清高(アニメーション監督/スタジオドリアン代表取締役)

韓国側

  • YEOYEON(執筆家)

スタッフ

日本側

  • 岡本 美津子(教授、副学長/東京藝術大学)
  • 江口 麻子(スタッフ/東京藝術大学)
  • 伊藤 圭吾(教育研究助手/東京藝術大学)
  • 洞口 祐輔(非常勤講師/多摩美術大学)
  • 髙谷 智子(専任講師/武蔵野美術大学)
  • 小松 万智子(スタッフ/公益財団法人ユニジャパン)

韓国側

  • Lee Jungmin(教授/韓国芸術綜合学校)
  • Kwak Youngjin(教授/韓国芸術綜合学校)
  • Lee Kyunghwa(コーディネーター/韓国芸術綜合学校)
  • Oh Sanga(コーディネーター/韓国芸術綜合学校)
  • Sung Woong(教授/済州漢拏大学)
  • Nam Hyun Gu(経営企画室長/Jeju Contents Agency)
  • Kim Kyung-tak(教育・経営チームリーダー/Jeju Contents Agency)

通訳

  • 福冨 理恵

実施概要

実施スケジュール

5月 東京藝術大学、韓国芸術綜合学校を中心にワークショップの概要を決定。作品傾向などにより総合的に判断し各大学から推薦する形で参加学生が決定。
5月〜8月 東京藝術大学、韓国芸術綜合学校を中心にワークショップの詳細を協議・決定。ワークショップ開催準備。
8月1日(木) 参加学生向け事前オリエンテーションの実施、事前課題の出題
8月23日(金) 事前課題の締め切り
8月26日(月) 済州島到着、ワークショップ1日目
8月27日(火) ワークショップ2日目
8月28日(水) ワークショップ3日目
8月29日(木) ワークショップ4日目
8月30日(金) 帰国

会場

Content Korea Lab Jeju(韓国済州島)

ワークショップ内容

  • 参加者には、事前課題として、「あらかじめ用意された済州島の3つの神話についてのリサーチ」と、「1つの神話を選んでそこに現れる神のデザインのラフスケッチを描く」という課題に取り組んでもらった。実際の制作にスムーズに入っていけるようにするため、交流の場となる土地の文化を理解するためというのが主な目的である。
  • ワークショップ1日目ははじめにオリエンテーションを行い、その際に参加者全員に英語で自己紹介をしてもらった。その後にグループディスカッションにて、各々の描いてきたキャラクターの紹介と、なぜその神話を選んだかを話し合ってもらい、グループでテーマとする神話を1つ決定してもらった。グループディスカッションの後には交流会を行い、親睦を深めた。
  • ワークショップ2日目には、まずYEOYEON講師による済州島の神話に関する講義が行われた。あらかじめテーマとして選ばれていた3つの神話を含む済州島の神話について、「神話」や「伝説」の違いなど基礎的な部分から、神話をモチーフにして制作されたコンテンツに至るまで幅広い講義がなされ、済州島の神話・伝説を理解するための格好の導入となった。続いて、押山講師とのQ&Aセッションが行われた。映画『ルックバック』が大ヒットするなど、アニメーション監督としても活躍する押山監督と参加学生との質疑応答を行うことで、これから行うアニメーションを企画するにあたる要点や、監督としての経験、日本のアニメーション業界についてなど、幅広くアニメーションに関する知識を深めることができた。講義の後は参加学生にはワークショップ①『アニメーション企画』に取り組んでもらい、それぞれのグループが選んだ神話に基づいたアニメーションの企画の「企画書」、「4カットの絵コンテ」、「コンセプトアート」を制作してもらった。
  • ワークショップ3日目には、はじめにワークショップ①のプレゼンテーションを行い、そこで講師や教員、他グループの参加学生から感想の共有や質疑応答も行った。次にワークショップ②『4カットアニメーション』に取り組んでもらい、講評を元にした企画の見直し、1人1カットを担当した4カットのアニメーションの制作を行なってもらった。必要に応じて屋外での撮影や録音なども可とし、いくつかのグループは屋外での録音を行なっていた。
  • ワークショップ4日目も引き続きワークショップ②の制作の続きが行われた。16時を提出締め切りとし、その後に最終プレゼンテーションと講評が行われた。最終講評後には集合写真の撮影を行い、その後に最後の交流会が催され、ワークショップの全行程が終了した。

参加者12人、回答件数:12件、回答率:100%

今回のワークショップは全体としてどうでしたか?

  • とても良かった:7名
  • 良かった:2名
  • どちらともいえない:3名
  • 良くなかった:0名
  • 全く良くなかった:0名

このワークショップに参加してあなたの能力は伸びたと思いますか?

  • とてもそう思う:5名
  • ある程度そう思う:6名
  • どちらともいえない:1名
  • あまりそう思わない:0名
  • 全くそう思わない:0名

どのような能力が伸びたと思いますか?

  • とても向上した
  • ある程度向上した
  • どちらともいえない
  • あまり向上しなかった
  • 全く向上しなかった

機会があればもう一度このワークショップに参加したいですか?

  • とてもそう思う:10名
  • ある程度そう思う:1名
  • どちらともいえない:0名
  • あまりそう思わない:1名
  • 全くそう思わない:0名

あなたの友人や後輩にこのワークショップへの参加を勧めますか?

  • とてもそう思う:10名
  • ある程度そう思う:1名
  • どちらともいえない:1名
  • あまりそう思わない:0名
  • 全くそう思わない:0名