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Japan-Korea Joint Workshop in Okinawa 2025
実施報告

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Symposium members

Japan-Korea Joint Workshop in Okinawa 2025

東京藝術大学と韓国芸術綜合学校のアニメーションを学ぶ学生を中心に、両国の他のアニメーションを志す学生も交え、共同ワークショップを開催した。現地で日韓混成の4グループ(1グループ5〜6名)を作り、あらかじめ設定されたテーマである「チュラ」(美しい、清らかという意味の沖縄の言葉)を元に沖縄をフィールドワークし、アニメーションのプロジェクトの企画を行った。実際にアニメーションの制作からプレゼンテーションまでを行い、最終的には文化庁の公式Instagramアカウントでの公開を行った。

目標:

日韓両国の人材交流及びアニメーション文化・産業の促進を目的とする。共同作業によって、国際共同制作の視座の獲得を目指しつつ、両国間の若手クリエイター同士が信頼関係を構築することで豊かなアジアの文化発展に寄与することを目標とした。

主目的:

学部生対象の国際アニメーション共同制作であり、日韓の学生が共同でアニメーションの企画・制作をすることで、国際的な視野を持った学生の育成、日韓の国際相互理解、アニメーション制作メソッドの共有を図った。

Team A 『いし』

チームメンバー

木ノ内 悠介、小楠 睦華、知花 美紗、上村 美妃、BANG Haneul、JEONG Youmin

技法

2D、デジタルドローイング

コンセプト

明快で純粋な意志

ステートメント

波がシーサーの腕のように湧き上がり、生命を飲み込む中でも、沖縄の精神は生命を前進させるための揺るぎない意志を示している。

Team B 『Twinkle – The Spirit of Light –』

チームメンバー

齋藤 貴久、古堅 みのり、宮平 鈴音、AN Ji Won、NA Yaebin

技法

2D、デジタルドローイング、ストップモーション、実写

コンセプト

斎場御嶽から始まる時間の流れ

ステートメント

光は、古来より人々の生活と植物の上に、遊び心豊かに漂い続けている。

Team C 『Hibiki - Feeling of sound』

チームメンバー

川上 凜、平野 日加利、田之上 絢泉、KIM Sol、KIM Naseul

技法

2D、デジタルドローイング、写真

コンセプト

各チームメンバーが「沖縄の美」を表現し、それらがつながり合って一つの抽象的な動きを形作る。

ステートメント

海から採れたさまざまな素材を活用し、それぞれが異なる動きを生み出した。透明度を下げ、それらを重ね合わせることで、一つの抽象的なアニメーションが作成された。

Team D 『ウチナータイム』

チームメンバー

川村 美月、裸野 まどか、照屋 優姫、JEONG Gayeon、LEE Hayoung

技法

デジタルドローイング

コンセプト

「チュラ」は沖縄では単に美しいという意味を超え、自然、空気、水、そして心の純粋さを表している。この短いアニメーションは、その純粋さの感覚と「ウチナータイム」のゆっくりとしたリズムを組み合わせた作品である。

ステートメント

忙しい現代社会において、守護神シーサーはゆっくりと時間を刻み、人々が穏やかさと世界の鮮やかさを再発見する手助けをする。いくつかの短いシーンを通じて、私たちはゆっくりと過ごすことの美しさを静かに共有する。

実施体制

主催

文化庁、韓国芸術綜合学校

運営

東京藝術大学、韓国芸術綜合学校

事務局

公益財団法人ユニジャパン、韓国芸術綜合学校

参加大学

東京藝術大学、武蔵野美術大学、東京工芸大学
韓国芸術綜合学校、青江文化産業大学

参加学生

  • 川上 凜(東京藝術大学 デザイン科)
  • 木ノ内 悠介(東京藝術大学 デザイン科)
  • 小楠 睦華(東京工芸大学 アニメーション学科)
  • 裸野 まどか(東京工芸大学 アニメーション学科)
  • 川村 美月(武蔵野美術大学 映像学科)
  • 齋藤 貴久(武蔵野美術大学 映像学科)
  • 上村 美妃(沖縄県立芸術大学 デザイン専攻)
  • 知花 美紗(沖縄県立芸術大学 デザイン専攻)
  • 宮平 鈴音(沖縄県立芸術大学 デザイン専攻)
  • 田之上 絢泉(沖縄県立芸術大学 デザイン専攻)
  • 照屋 優姫(沖縄県立芸術大学 デザイン専攻)
  • 平野 日加利(沖縄県立芸術大学 デザイン専攻)
  • 古堅 みのり(沖縄県立芸術大学 デザイン専攻)
  • KIM Sol(韓国芸術綜合学校 アニメーション学科)
  • BANG Haneul(韓国芸術綜合学校 アニメーション学科)
  • AN Jiwon(韓国芸術綜合学校 アニメーション学科)
  • JEONG Gayeon(韓国芸術綜合学校 アニメーション学科)
  • KIM Naseul(青江文化産業大学 アニメーション学科)
  • NA Yaebin(青江文化産業大学 アニメーション学科)
  • JEONG Youmin(青江文化産業大学 アニメーション学科)
  • LEE Hayoung(青江文化産業大学 アニメーション学科)

レクチャー講師

  • 山村 浩二(アニメーション作家、教授/東京藝術大学)
  • 仲本 賢(教授/沖縄県立芸術大学)

スタッフ

日本側

  • 岡本 美津子(教授/東京藝術大学)
  • 山村 浩二(教授/東京藝術大学)
  • 仲本 賢(教授/沖縄県立芸術大学)
  • 又吉 浩(教授/沖縄県立芸術大学)
  • 江口 麻子(特任准教授/東京藝術大学)
  • 伊藤 圭吾(助教/東京藝術大学)
  • 古川原 百花(教育研究助手/東京藝術大学)
  • 松本 伊代(教育研究助手/東京藝術大学)
  • 小松 万智子(スタッフ/公益財団法人ユニジャパン)

韓国側

  • LEE Jungmin(教授/韓国芸術綜合学校)
  • KWAK Youngjin(教授/韓国芸術綜合学校)
  • LEE Kyunghwa(コーディネーター/韓国芸術綜合学校)
  • OH Sanga(コーディネーター/韓国芸術綜合学校)
  • KIM Yunkyoung(教授/青江文化産業大学)
  • YI Suyeon(スタッフ/青江文化産業大学)

通訳

  • ホン ジソン(株式会社鋼和産業 韓琉オフィス)

実施概要

実施スケジュール

5月 東京藝術大学、韓国芸術綜合学校を中心にワークショップの概要を決定。作品傾向などにより総合的に判断し各大学から推薦する形で参加学生が決定。
5月–8月 東京藝術大学、韓国芸術綜合学校を中心にワークショップの詳細を協議・決定。ワークショップ開催準備。
7月1日(木) 参加学生向け事前オリエンテーションの実施、事前課題の出題
7月25日(金) 事前課題の締め切り
8月4日(月) ワークショップ1日目
8月5日(火) ワークショップ2日目
8月6日(水) ワークショップ3日目
8月7日(木) ワークショップ4日目
8月8日(金) 解散、帰国

会場

沖縄県立芸術大学 首里崎山キャンパス(沖縄県、日本)

ワークショップ内容

  • 参加者には、今回企画するアニメーションプロジェクトのテーマとして、「美しい」や「清らか」という意味を持つ『チュラ』という沖縄の言葉が示され、事前課題として、東京藝大が用意したテーマに関する資料を読み、かつ参加者自身でリサーチを行い、「自分なりに『チュラ』をイメージした一枚絵を描く」という課題が出題された。実際の制作にスムーズに入っていけるようにするため、テーマ及び交流することとなる土地の文化を理解するためというのが主な目的であった。
  • ワークショップ1日目は、はじめにワークショップ全体の説明のためのオリエンテーションが行われ、その後に沖縄県立芸術大学の仲本教授による、沖縄の文化や芸術表現に関するレクチャーが行われた。広く包括的な沖縄の歴史や文化、沖縄の人々の考え方などに関する講義が行われ、参加者にとって最適な導入となった。その後にチーム分けが発表され、グループディスカッションにて、グループ内での自己紹介、各チームメンバーの描いた事前課題の共有、作品の方向性とフィールドワークを行う場所などの話し合いが行われた。グループディスカッションの後には交流会が行われ、親睦を深める機会となった。
  • ワークショップ2日目は、フィールドワークに充てられた。グループごとに自由に場所を選び、任意の場所で『チュラ』に該当する要素を探し、深く考察し、企画を考えた。フィールドワーク中は、スケッチや写真、ビデオの撮影、サウンドレコーダーによる録音などが推奨され、参加者は積極的に素材の収集に努めていた。一眼レフカメラやサウンドレコーダーは希望次第で1チーム1つ貸与された。各チームには1〜2名の沖縄県立芸術大学の学生が含まれており、沖縄県内での活動にあたってのサポートも期待された。
  • ワークショップ3日目にははじめに、山村教授による、伝統文化をアニメーション作品にすることに関するレクチャーが行われた。山村教授自身の作品の制作過程をベースに、これまでの制作から得られた知識や経験などが共有された。これから実制作に入る学生にとって最適な講義となった。講義の後には再度グループディスカッションの時間が設けられ、参加者はプレゼンテーションの準備を行った。その後に、各チームの企画のプレゼンテーションが行われ、フィールドワークにてどのような「チュラ」を発見したのか、制作するアニメーションの企画の概要はどのようなものか、ということが発表された。教員や、他のグループの参加学生から感想の共有や質疑応答が行われた。プレゼンテーションの後から参加者たちは実制作に入り、フィールドワーク時に収集した素材の編集や、追加の作画や録音などを行った。
  • ワークショップ4日目も引き続き制作が行われた。16時を完成作品提出締め切りとし、その後に最終プレゼンテーションと講評が行われた。最終講評後には集合写真の撮影が行われ、その後の交流会をもってワークショップの全行程が終了した。

参加者21人、回答件数:21件、回答率:100%

今回のワークショップは全体としてどうでしたか?

  • とても良かった:18名
  • 良かった:3名
  • どちらともいえない:0名
  • 良くなかった:0名
  • 全く良くなかった:0名

このワークショップに参加してあなたの能力は伸びたと思いますか?

  • とてもそう思う:12名
  • ある程度そう思う:9名
  • どちらともいえない:0名
  • あまりそう思わない:0名
  • 全くそう思わない:0名

どのような能力が伸びたと思いますか?

  • とても向上した
  • ある程度向上した
  • どちらともいえない
  • あまり向上しなかった
  • 全く向上しなかった

機会があればもう一度このワークショップに参加したいですか?

  • とてもそう思う:19名
  • ある程度そう思う:2名
  • どちらともいえない:0名
  • あまりそう思わない:0名
  • 全くそう思わない:0名

あなたの友人や後輩にこのワークショップへの参加を勧めますか?

  • とてもそう思う:16名
  • ある程度そう思う:5名
  • どちらともいえない:0名
  • あまりそう思わない:0名
  • 全くそう思わない:0名